●アメリカのリベラルアーツ教育について
アメリカの大学では、通常Liberal Arts(リベラルアーツ)という一般教養の科目を4年制大学の、はじめの2年で学び幅広い一般的な知識を身に付けます。
私の場合は、4年制大学のUniversity of Massachusetts Bostonに入る前の2年間、リベラルアーツをQuincy Collegeという短期大学で勉強しました。具体的には、下記の様なコースを学びました。
☑英作文(English Composition)
☑アメリカの政治 (U.S. Government)
☑アメリカの歴史 (U.S. History)
☑世界文学(World Literature)
☑心理学入門(General Psychology)
☑生物学入門(General Biology)
☑社会学入門(General Sociology)
あくまで、上記は私の取ったコースの実例であり、これから大学に進学される方は、各カレッジの方針や将来、目指す学部等によって、異なる科目を受けるケースもあるかと思います。ただ、基本的には、将来の専攻学部が文系であっても、理系であっても関係なく上記に近いコースを受けることになる事は頭に入れておかれるとよいかと思います。
●アメリカの大学で学ぶ事のどこが楽しかったか?
ここからが、最も重要なポイントです。日本の高校で勉強が嫌いだった人なら、きっと上記の様な事を英語で勉強したら挫折してしまうと思う方もいるのではないでしょうか?しかし、私は上記の教科を、日本語ではなく100%英語で、楽しんで取る事ができました。もちろん、努力も惜しみなくしましたが。そして、私がアメリカの大学の授業を面白いと思えたのは下記に集約されると思います。
☑受験勉強:模範解答があり、点数のみで評価されつまらなかった。
☑米国大学での勉強:模範解答はなく、答えは自分で作れ楽しかった。
アメリカの大学のコースでも、もちろん、授業でやった知識を試す為にテストはありました。しかし、それ以上に、それらの知識を生かし、自らがどの様に考え、答えを導き出すかがより重視されました。その結果、決められた模範解答に執着する必要もなく、自らが選んだテーマで論文を書いたり、学生達の前でプレゼンテーションをする事ができました。
今振り返ると、日本の教育では、自分が心の底から思う事を押し殺して勉強してきたので、アメリカの大学の教育のやり方がとても頼もしく思えたのかもしれません。例えば、社会学の論文を例に挙げさせて頂きます。テーマは、社会学に関してなら、私が自由にテーマを選択してよかったのです。なので、私は、アメリカ人の簡単にドラッグに手を出す考え方に大きな疑問を持っていたので、日米の学生の意識の違いがどこから来ているのかを半年間かけて調査しました。関連する本を読んだり、日本人やアメリカ人の学生にインタビューもしました。そして、とてもユニークな結論を導き出す事ができ、最高評定のAを頂けただけでなく、卒業時には社会学部の代表にまで選出してもらえました!
麻薬に関する日米の学生の意識の違いを論文にし最高評価を得る
もちろん、アメリカの授業の全てが、上記の様な、直接自分にテーマがもとからあるものではありませんが、授業を受けている中で、色々な疑問が湧いてきて、その疑問に対して論文の作成を通じて追求できるのが、私にとっては一番楽しかったのだと思います。
私がアメリカの大学教育で学んだ事は、
答えは、すでに存在するものではなく、自分で作り出すものだ!
という事です。これは、大学の学問だけに留まらず、社会に出ても同じ事だと体感します!
英論文に興味のある方、アメリカの大学に進学したいけど論文が書けるか心配な方など、お気軽に連絡ください。