留学後のキャリアアップのため、ボストンで英語教授法TEFLを学ぶ!
TEFLコースを共に受講した仲間達と
(私:前列の左から2番目)
・留学期間:1ヶ月間
・タイプ: TEFLコース(英語教授法コース)
今回は、公立中学校で講師をされているK.F.さんの留学体験談を紹介させて頂きます。K.F.さんは、Stafford House Boston (Boston Academy of English:以下:BAE)で1ヶ月間のTEFL(Teaching English as a Foreign Languageの略:英語圏以外の国で、英語が母語でない人に英語を教える教授法)のコースを受講され、英語の教育者としてのスキルと経験の双方を深められ帰国されました。今後、英語教育に携わっていかれる方には、とても参考になる内容です!
Q1:TEFLコースをボストンで受けようと思ったきっかけは?
私は、3年間、英語を子供達に教える中で、彼らに英語の楽しさを伝えたいと思って仕事をしてきました。しかし、公立中学校の学習指導要領に従う中で、どうしても「楽しく英語を教える」というテーマと同時に「試験で結果を出す」というポイントも重要になってきます。この2つの間で、私はジレンマを持ち続けていました。
そんな中、小松さんの留学サポートのページでBAEのTEFLのコースを知りました。コミュニケーションを重視した英語教授法であるTEFLは、私の抱えるジレンマの解消に繋がるのではと思い、留学を決意しました。
Q2:実際に、受けてみてどうでしたか?
私を含め8人の受講生がいて、6人がネィティブスピーカーで、1人がブラジル出身で英語の流暢な生徒でした。私は、留学経験もなく、もちろんアメリカ人とクラスを受けるのも初めてでした。なので、授業中、クラスメイトの会話や授業中の発言などは、正直私の英語力ではハードルが高く、理解するのに時間がかかりました。自分の英語力に落ち込むこともありました。しかし、BAEで英語を学ぶ生徒に、私達、受講生が先生役になって模擬授業をするという機会が何度かありました。それらの授業の内容は、自分たちでプランを練って作り上げていくものでした。クラスメイト達と互いに相談したりしていく中で信頼関係を築いていきました。
もちろん、英語力の面では、ハンディがありましたが、私は、日本で英語講師としての3年の経験がありましたので授業プランを作る際には、逆に先生の経験のないアメリカ人にアドバイスできる様な場面もありました。
英語を教える立場の人間が言うのも変かもしれませんが、自分の考えを伝えたり、相手の考えを理解するには、英語の知識に頼るよりも、しっかり自分の意志を貫いて主張する事の方が心が通じ合うと実感しました。
ボストンのダウンタウンに位置するBoston Academy of English
Q3:日本とアメリカの英語の教育の違いは?
アメリカ人の生徒を見ていると発言にはとても積極的で、教師にたくさん質問していました。柔軟な発想を持ち、自分の考えをまとめたり伝えたりする力が育まれているように感じました。他の意見も尊重しつつ、自分の発言に自信を持っており、のびのびと「個」が育つ環境がアメリカにはあると思います。
一方、日本の教育は、授業の中でもルールを守ることや仲間との協調性が大切になってくる場面が多く見られます。それぞれの違いに良い面があると私は思います。
Q4:TEFLコースで身に付いたことは?
4週間の中で、実践的なスキルが身に付いた事は確かです。ただ、私にとって、一番の収獲は、教師が主体的にクラスをマネジメントする事の重要性を認識できた事です。日本の教育だと、決まったテキストで、決まった内容を教えるという場面も少なくありません。しかし、TELFコースで私が経験した教育には、そのようなルールはありませんでした。例えば、生徒達の会話の力を伸ばすには、教科書にプリントされた決められたテーマよりも、その時にニュースで流れている様な新鮮なテーマの方が生徒達の関心を引き、彼らのより深いレベルでの意見を引き出す事ができます。
「より深い生徒の意見を引き出す」というゴールが明確であれば、先生は、その手段として自由に題材を選べるというのが、アメリカ流の教育なのだと思いました。
アメリカの英語教育は、習う側の生徒達がクリエイティブな発想ができるのは、マネジメントする先生の側も同時にクリエイティブなのだと気づきました。
Q5:ボストンで一番の思い出は?
まず、教えることに対し熱意を共有できる仲間ができたことです。
週末の観光に訪れたハーバード周辺や、学校帰りにボストンコモンを散歩し公園内からみる州議事堂やビーコンヒルの景色がとても好きでした。
マサチューセッツ州議事堂
ビーコンヒル
ボストンコモン
Q6:今後、TEFLを受けたいと思う方へ一言!
今回のTEFLコースでは、しっかりとTEFLの「聞く・話す・読む・書く」という4技能のアプローチの基本を座学で学べました。そして、その学んだ知識を、コース内の模擬授業で実践することで腹に落ちて自分の物になった気がします。
もちろん、TEFLコースで学んだ内容は、そのまま日本の学校で活用することは難しいですが、バランスを見ながら取り入れることで、より生徒が「楽しく」かつ「試験でも結果を出す」理想の英語教育が実現できるのではと思いました。
期間は4週間ですが内容が深く、たいへん実践的なプログラムです。何より、アメリカ人や他国の生徒と机を並べ、学びを共有できることはとても貴重な経験になります。是非、英語教育に携わる方々にはチャレンジして頂きたいです!